チェコ・イタリアコンサートツアー2010

〜チェコ、イタリアでの1週間にわたるコンサートレポート〜

2010年6月25日〜29日
⇒イタリア編はこちら
1.チェコ・リサイタル
 6月24日、日本からパリ、シャルル・ド・ゴール空港に到着、ストライキの影響でエールフランスのプラハ行きの便は、いざ搭乗するという時になって1時間半の遅延がアナウンスされた。エールフランスはよく遅れるので珍しいことではない。ゆったりした気持ちでいないとヨーロッパではやっていけない。しかしプラハへの到着が夜10時を過ぎてしまうので、すぐにシュタイドル氏に電話をかけたがつながらない。ちゃんと迎えに来てくれているか少し不安なままプラハに到着した。
 この空港に降りるのは5年ぶりである。到着ロビーには、世界的なギタリストのパヴェル・シュタイドルさんがちゃんと迎えに来てくれていて、2年振りの再会を果たした。2008年の日本ツアー以来である。
シュタイドルさんのお手製サラダ
シュタイドルさんのお手製サラダ
 プラハから約70キロ離れたシュタイドルさんのご自宅に宿泊。ここに毎年いろんな演奏家が訪れる。毎年夏にはカルロ・ドメニコーニが家の裏を流れる川で釣りを楽しみにやってくるそうだ。人口100人くらいの小さな小さな村スクリーエで、世界自然遺産に指定された森に隣接している。

 着いた日はシュタイドルさんの美味しい手料理をご馳走になり、夜中の3時までギターを弾いた。
 コンサートで借りる楽器選びである。フランツ・ブチャーという、ほとんど無名のプロレスラーみたいな名前のスペイン人製作家の楽器に決めた。来日公演でシュタイドルさんが使っていた楽器だ。相性が良かった。現在シュタイドルさんが愛用のシンプリシオと迷ったのだけど。
 色々物色している私の演奏を聞いて、シュタイドルさんが「お前の演奏はものすごく変わったね。前より音楽的に歌えるようになった。一体何があったの?」と聞かれた。何があったって、それはいろいろあります。何年もの間には。スコットランドで買ってきたという10年もののウィスキーを寝酒に頂いて就寝。
6月25日、コンサート当日、天気が良いので外で練習してみたら、と言われた。
練習していたら隣の夫婦が椅子を運んできて、私の練習を聴いていた。
これから練習します 練習場所の準備をしてくれるシュタイドルさん
これから練習します 練習場所の準備をしてくれる
シュタイドルさん
シュタイドルさんの自宅前で練習する私 ・・・突然・・ギターの妖精あらわる!?(管理人追記)
シュタイドルさんの自宅前で練習する私 近所の様子
ラコヴニックでのリサイタルの様子
ラコヴニックという街で私のリサイタルが開かれた。ここは2005年にも演奏した懐かしい街で、演奏会場も5年前と同じ、美しいシナゴーク(ユダヤ教の教会)だった。
教会入り口教会入り口  準備してくださったのはウラジミールさんだ。この方はブルーグラスの大きなフェスティバルも主催している音楽好きな人。
コンサートの準備をしてくださったウラジミールさん夫妻
ウラジミールさん夫妻
教会内部
教会内部
ポスター
ポスター
 お客さんは会場に一杯。大変喜んで聴いてくれた。しかも静かに。日本の歌もきれいだということだった(さくら変奏曲、この道、仰げば尊し、羽衣伝説)。素晴らしい響きの教会で、心地良い。音が消えていくまでよく聴いて待つ必要がある。会場の響き具合によって、演奏のテンポや呼吸の時間は変えないといけない。日本にはこんなに良く響く石造りの建物内で演奏する機会は滅多にないので、こうした経験はヨーロッパならではである。演奏後に、私のDVDを20名の方に差し上げる為、例のじゃんけん大会を行い、ここでも大変盛り上がった。
演奏写真 教会内でギターを弾くシュタイドルさん
演奏写真
教会内でギターを弾く
シュタイドルさん
 5年前にも聞きに来てくださった地元のギターの先生が、お弟子さん達を連れてまた会いに来てくれていた。また、以前チェコで知り合いになった人達も来てくれた。本当に嬉しい再会だった。皆さん、ありがとうございました。
ソーセージ チェコの人達はソーセージが大好き。
コンサート後には何種類ものソーセージを
味わうパーティが開かれた。
ビールの本場であることは有名ですね。


美味しいビールと共に楽んだ。
もちろんピルスナービール!


コンサートの成功に乾杯。
チェコの皆さん、ありがとうございます。
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