「リラの散歩道」について

 散歩を日課にしている。散歩といっても、体力をつける目的で始めたので、景色を眺めながらのんびり歩くわけではない。決まったコースを時間をはかりながら歩くのだ。真夏の関西、遠い遠い南米(30時間以上のフライト)に行く前に、バテない体を作りたい。昨年、うだるような暑さの台湾で、着いて間もなく高熱を出した。熱で真っ赤な顔をしながら根性でレッスンを受けた。「体力に自信がなければ南米なんて行けないよ」と福田進一先生に言われ、毎日歩くことを決意した。

 その散歩のコースにリラ(ライラック)の並木道がある。ちょうど今頃(5月末)満開になる。このページのタイトルの横の写真がリラである(触れると画像が変わる!)。HPの管理人K氏が札幌大通公園で撮影して来てくれた。毎日の散歩道のリラは、もう見ごろを過ぎたが、香りだけはまだ十分に楽しめる。どんな上等の香水でも、リラの甘く上品な香りにはかなわない。可憐な花をつけるが逞しい植物で、放っておいたらどんどん横に根が伸びてあちこちから顔を出す。一本の株からあっと言う間に仲間を増やし、縦にもぐんぐん伸びて行く。

 この川沿いのリラの並木道で、香りを楽しみ、カモの親子の姿を見つけ、カワラヒワのさえずりを聞いたりしながらも、一生懸命、早歩きしている。犬の散歩に来ている人が、「あの人、随分はやいなあ」というふうに私のことを振り返ったりしている。さらに、いろいろなことを考える。近頃気になっていること、今練習している曲のこと、誰かのこと、など。こうして散歩の時間にあれこれ考えたことを、このスペースに綴っていく予定なのだ。どうぞ、おつきあい下さい。
                                2002年5月



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