2.SIX WAYS トリノギターフェスティバル(音楽監督はジョルジョ・ミルト) |
もう今年で10年続いているそうだ。初回は日本から福田進一先生が演奏したそうだ。毎年、6組のゲストが出演、週替わりで演奏する。今年は第2週目が私、最後の週には山下和仁カルテットが出演する。観客の大半はギターを弾かない一般の音楽愛好家だが、毎年様々なゲストが同じ会場で演奏するため、ギター音楽には詳しいそうだ。 |
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6月26日 トリノへ |
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車窓からの眺め |
パリから列車でトリノへ向かった。1時間半遅れて列車が出発し、トリノに着いたのは夜10時半頃だった。パリのリオン駅では、発車の5分くらい前にならないとプラットホーム番号が表示されない。表示されると、乗車を待っていた人々は、いっせいにプラットホームへと走る走る。「23番ホームだって」とスペイン語が聞えてきて、その人達に着いていった。フランス語よりスペイン語の方がわかるんです。列車の中では、遅延の場合に運賃の20〜25パーセントが戻って来るように手続きする為の申請書を、車掌さんが配り始めた。それから約5時間半の列車の旅。車窓からは山々が美しかった。 |
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さて、到着したトリノのポルタ・スーザという駅は、地元のイタリア人もあまり利用しない駅で複雑な作りだった。主要駅は二つあるそうで、こちらは長距離列車が発着する駅らしい。迎えにきているはずの音楽監督ジョルジョ・ミルトになかなか会えなかった。互いに初対面なので、メールで「今日はオレンジ色の服を着ています、見つけてくださいね」と伝えておいたのに、それ以前に出口を見つけられなかった。一緒に下車したイタリア人が「出口はどっちなの?」と私に聞くものだから、「私だってわかんない〜!」と、何人ものでしばら〜く右往左往していた。 |
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すると「サチコ!」と、言う声が聞こえ振り返った。「ああ、ジョルジョなの?会えてよかった!!」「視界をオレンジ色が横切ったので、走って追いかけてきたよ」と。奇跡的に見つけられて、私は無事にホテルに連れて行ってもらった。その日は、二人でピザを食べながら乾杯し、自己紹介がてら遅くまで話した。さあ、翌日から3日連続コンサートの始まり。ジョルジョ所有の横尾ギター・グラーヴェを借りて演奏する。最高級の材料で良いギターだ。 |
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6月27日 ブラ BRA 開演21時 |
1日目演奏会場 |
トリノ市郊外の町、ブラ。開演21時。野外でのコンサートが予定されていたが、すぐ近くで野外シネマのイベントが開かれることになっていて、私のコンサートの時間帯と少し重なるという。そこで、コンサートの世話役の人が勝手に演奏会場を屋内に変更してしまった。さすが、イタリア人だな〜と感心したと同時に、一体誰がどうやって、会場が変更になったことをお客さんに通知するというのか。 |
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ジョルジョが「こんな話は今はじめて聞いたんだ!」と怒ってしまい、「なんとかしてアナウンスして観客を動員してくる!」と出かけていった。開演15分前になっても、会場はし〜〜ん。ああ、今日はあと2回のコンサートのリハーサルのつもりで弾こう、誰もいない会場で・・・と諦めていたら、続々とお客さんが集まり始めて、開演は少し押し気味だったが、まあ、悪くない人数で埋まった。 |
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100人くらい?1曲弾き終わった時から、異常にお客さんが喜んで下さって、着席したが再度立ち上がってお辞儀で応えた。それからは、もうこちらも気分が良くなって、最後まで気持ちよく演奏できた。ブローウェルのソナタも随分喜ばれた。CDも売れて大成功だったね、とジョルジョも上機嫌。終わりよければ全て良し、かな。 |
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ブラ |
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協力者の地元のギタリストと食事にでかけた。会場を突然変更したイタリア人はこの中にいない。念のため。 |
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音楽監督
ジョルジョ・ミルト |
打ち上げ お世話になった
ギタリスト達 |
横尾ギターを試す
ギタリスト |
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