- 5th Recording -
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メゾソプラノとギターによる シューベルト『冬の旅』 CD制作にあたって
ライナーノーツより

駒ヶ嶺ゆかり
 今、「冬の旅」を演奏する年齢に達したのではないかと感じています。

 この作品を愛してやまなかった父がこの世を去ってから、シューベルトの果てしない孤独と絶望の運命が、これまで以上に深く心に染み入ってきます。

 そして私たちは、これまで全国を巡り演奏を重ね、5年間の準備を経て、メゾソプラノとギターによる「冬の旅」を残そうという思いに至りました。身体からわきたつ思いを声に、身体と共鳴するギターの響きをもって紡ぎだす、シューベルトの辿った広く深い世界への挑戦です。


宮下祥子
 5年前、モダンギターで「冬の旅」を歩み始めましたが、昨年19世紀ギターを手にしてからは、その優しく語りかけるような表情に魅了され、シューベルトを演奏するにはこの楽器しか考えられなくなりました。これからもこの楽器でより良い演奏法を探す旅は続きます。

 シューベルトはウイーンきってのギター製作家、ヨハン・ゲオルク・シュタウファー製作のギターを使っていましたが、この録音ではフランススタイルのルネ・フランソワ・ラコートを忠実に再現したギターを使用しました。音が軽やかで華やかな特徴があります。ピッチは通常より半音低い417Hzで演奏しました。
Cover art Shigeyuki Hattori

これまでの「冬の旅」コンサート
◆3年連続演奏会 北海道を紡ぐ 〜北国のアドベンドを詩う〜 
第1回 ”北” 2014年12月10日 日本福音ルーテル教会函館
第2回 ”海” 2015年12月6日 遺愛女子中学・高等学校 講堂
第3回 ”道” 2016年9月22日 遺愛女子中学・高等学校 講堂
◆シューベルト「冬の旅 」全曲演奏会
全曲 2017年12月1日 札幌ザ・ルーテルホール

DISCOGRAPHY
essay
Discography